★就活をするならFacebookのウォールを磨け! 企業に胸張れる大人への一歩だ

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企業の新卒採用が今年から後ろ倒しになって、今、会社説明会がたけなわだ。
この時期になるとよく「企業の採用担当者は学生たちのFacebookを見ている」なんて話が出てくる。話半分に聞いて、過大にピリピリすることはない。しかし一方、これから世の中を渡っていくというなら、これを機に誰にのぞかれても胸を張れるウォール(タイムライン)にしておく、というも大人の情報技術だと思う。

 

■「過去の投稿を制限」機能を追加

友人の話によると、「アメリカの学生は、4年生になる前にFacebookのアカウントを取り直す」そうだ。はめを外したはちゃめちゃな学生時代ときっぱり決別、アカウントをつくり直して新しい”自分らしさ”を創造する。これだけ聞くと、なんだかやりすぎの感じもするが、要は公私のけじめをつける、ということであるらしい。

 

アメリカのFacebook普及率は全人口の54%。日本は12、3%といったところだから、米ではFacebookが情報インフラの基幹だといってもいい。基幹メディアを使う上で最低限知っておかなければならない知恵は、「私(わたくし)」と「公(パブリック)」を分けるということだ。アメリカの学生はそれを知っている。学生時代のノリでアップしてきたコンテンツを”大人たち”に見られたくないし、見せる必要もない。だからアカウントをいったんリセットする。

 

Facebookは「大学を卒業するたびアカウントを変えられてはかなわない」と思ったのかどうか、2013年11月、プライバシー設定に「過去の投稿を制限」という項目を追加した。
これはボタン1つで過去の「公開」投稿を「友達」に変えられるという仕組み(正確にいうと共有範囲が「友達の友達」の投稿も「友達」に切り替わる)。本当に1クリックで共有範囲が「友達」に変わる。こうすれば外部の他人からウォールをのぞかれてもやばい投稿は見えない、というわけだ。

 

ついでに解説しておくと――
相手のウォールにまで行って投稿を読む人は2、3%しかいない。
ニュースフィードで読めるのだから、ふつうは”訪問”などしない。
わざわざ訪問して読むのは、①特定の投稿を探しているか、②相手との交流を深めたいか、あるいは③相手のことをもっと知りたい、かだ。

 

転職が珍しくないアメリカではFacebookはその人の「履歴書」でもある。
情報へのリテラシーが高いか低いかは、ウォールをさかのぼればすぐにわかる。
というわけで、ふだんは開けっぴろげな人も、面接が間近に迫れば大慌てで”ウォール調整”に走るという需要がアメリカでも出てくるわけである。

 

◆過去の公開投稿を一括して「友達」のみに変える法

▼Facebook上部、青いバーの右隅「▽」マークをクリック
▼設定→友達の友達とシェアまたは公開でシェアした投稿の共有範囲の変更
 →過去の投稿を制限
▼「共有範囲を変更」ボタンをクリック
モバイルは▼アカウント設定→プライバシー→今後の投稿範囲の共有から

過去の投稿の制限

このボタンをクリックすると「公開」「友達の友達」でシェアした投稿の共有範囲が「友達」に制限される

 

※この機能を使って共有範囲を変更すると、元に戻すには1記事ごとに設定し直さなければならない。試しにボタンを押すとえらい目に遭うので、実行は慎重に!

 

■「見せたい自分」を表現するために

企業の採用担当者からFacebookの個人ページ(ウォール)をのぞかれるかもしれないという”とりあえずの危機”は、この方法で難なくかわすことができる。(※偶然にもその人と「友達」になっていたら話は別だが)
しかし熱心な採用担当者の中には、「今後の連絡方法の1つとしてFacebookも使いたい」などと「友達」になることを求めてくる場合もある。こういう人はてごわい。
よい機会だ。本気でウォールを大人仕様にブラッシュアップしよう。

 

大人仕様とは、先ほど書いたように「投稿を公と私できちんと分ける」ということ。
言い換えれば、あなたはどういう人間として見られたいか、だ。
見せたい自分は「公開」に、親しい友達に見せる顔は「親しい友達」に、秘めたる思いは「自分のみ」か「カスタム(特定の友達)」に。

 

今までは不用意になんでも「公開」だったかもしれない。
用心深い人は「友達」にしていた人もいるだろう。それは良策。
しかしこれからは、もう一段、意識的に「設定」を利用しよう。
公開もするし、秘めもする、自分で誰に読んでもらいたいかを決め、投稿の共有範囲をコントロールするのである。

 

例えば、自分が打ち込んでいる活動、得意な分野、勉強したいと思っていることなどは堂々と「公開」した方がいい。粘り強く頑張っている人や真剣に悩む姿を見ると、多くの人は応援したくなるものだ。採用担当者から見てもそれらは「好ましい」はず。一方、仲間内の”受け狙い”の悪ふざけは、社会に出ていくあなたにとってもはや大事なものではない。

 

外から見る人が「ウォールの主」をどのように見るかは想像がつかない。
加えて、Facebookの投稿にはソーシャル性がある。コトはあなただけで完結していない。例えば、あなたの投稿に誰がどのように反応しているかということが、あなたの人となりを浮き彫りにする。逆に、あなたが誰かの投稿に「いいね!」をしたりコメントすると、シェアやタグ付けをした場合も、あなたの個性は表に出てくる。
それらを人はどう見るか、そこまで考えてウォールを振り返ってみなければならない。

 

以上、かなり難しい注文をつけている。
それではと、すべての記事をさかのぼって投稿の共有範囲を決め直すのは面倒だ。
第一、友達の投稿にどう反応してきたかなんて追跡しようもないではないか――。
と誰しも考えがちだが、Facebookはちゃんと方法を用意している。
あなたのタイムラインのカバー写真下にある「アクティビティログを表示」がそれだ。

 

◆アクティビティログで過去記事を整理する法

クリックするとこんな画面になる。

アクティビティログ

アクティビティログはFacebook内であなたがした行動をすべて記録している

 

アクティビティログはFacebook内であなたがした全行動の記録帳だ。
投稿ばかりでなく、「いいね!」、コメント、シェア、タグも記録する。
さらに他の人があなたをタグ付けした記録までも一覧表示してくれる。

 

アクティビティログを表示」でできる主なことは以下の通りだ。

  • 記事や画像の変更、削除、タイムラインで非表示
  • 投稿の共有範囲の変更
  • いいね!、コメント、シェア、タグの削除
  • 他の人があなたをタグ付けしたタグの削除
  • 友達を削除
  • 投稿を開く(過去の投稿に戻って調整が可能に)

 

あとは「自分の方針」を決めて、共有範囲を変えたり削除したり。
今までのように友達に顔を向けて発想するのではなく、今度の相手は「大人」だ。
しかも”外の人”ではなく、熱心な採用担当者はすでにあなたの「友達」。
彼(または彼女)がどうウォールを見るかを意識して、見せたい記事や、見せない記事を決めていく。

 

■Facebookが大切にしているのは「友達」だ!

Facebookは交流を深めるためのツールであると共に、自分をアピールする場でもある。
「場」である以上、その場を活かすにはルールや常識があることをわきまえてほしい。
基礎中の基礎を教えよう。Facebookが一番の大事と思っているのは「友達」だ、いうこと。
数ではない。誰と、どのようにつきあっているか、ということが大事である。

 

この点、就職活動をしている学生に限らず、ユーザーの誤解がはなはだしい。
Facebookでは「友達」の数を誇ってもなんの意味もない。
どう交流しているかが大事であり、数を増やしたのにろくに交流もしなければ、いいね!が増えないどころかウォールに悪影響が出てきてしまう。
1000人も「友達」がいながら投稿に付くいいね!が1ケタ、なんてことが重なれば、あなたの情報リテラシーは地に墜ちる。

 

数ではなく、つきあい方だ。つきあい方は友達からのいいね!やコメントに現れる。
信頼されているかどうかは、投稿の中身と反応を見ればわかる。
採用担当者が見たいのは、あなたへの「信頼」がどれほどのものかなのだ。

 

この点、見知らぬ人と友達になるのは無意味な上に危険でもある。
企業から見れば、誰彼かまわず大事な情報を垂れ流す人とはつきあいたくない。
採用担当者が評価するのは、適切な友達とよい交流をしている人だ。
そしてよい交流は、あなたの投稿や行動の一貫性から生まれる。
背伸びしなくてもいい。等身大のあなたが正直に出ていればいい。

 

■あなたのウォールは何を表現しているのか

ウォールをブラッシュアップするとは、
これから社会に出るから今までの投稿を取り繕うということではない。
会社が望む人間像に器用に合わせろ、ということでもない。

 

誰しも学生のうちは若気の至り、不用意でスキだらけだろう。
Facebookもみんながやるからやり始めただけかもしれない。
SNSを慎重に学ぶこともせず、乱暴な投稿を平気でやらかす。
でもそれは仕方ない。あってもいいし、みんなその程度だ。

 

しかし社会に出ると、途端に違う。自分中心には動いていかない。
大切な大切な自分(あなた)は何者でもない。ただの未熟者だ。
だからこそ、せっかくFacebookを続けてきたなら、違う目で見直してほしい。

 

常識に外れた投稿があれば気づいてほしい。気づいて善後策を講じる。
修正したり破棄したり、共有範囲を変えたり。対応はどうやっても構わないが、外側から見たらどう見えるかを了解して、自分自身の中に客観的に物事を見られる自分を育ててほしい。それこそがこれからのあなたの武器になるはずなのだ。

 

Facebookは積み重ねだ。
あなたなりにFacebookを使ってきた。仲間たちとの楽しい会話、むだではない。
だからそういうものをすべて隠す必要はない。何を残すか、残さないか。
そこにもあなたのセンスが出てくる。こういうことは「検索」しても答は出て来ない。
早いうちに、答えがない答を自分で紡ぎ出す大切さに気づいてほしい

 

今回が絶好のチャンス。
自分の判断で投稿してきたことの価値を見直してみよう。

 

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