■解約金、効果があるからこそ問題だ
iPhone6やiPhone6プラスはそれなりに売れているらしい。
ほしかった「64Gまたは128Gのブラック」はどの店にもなかった。
おっちょこちょいの私は、あれば即座に買ってしまい、
あらためて「解約金」について考えてみることもなかったと思う。
解約金はやはり効果がある、私を思いとどまらせたように。
サービスに差がない現在、消費者にとってはどこでも同じ。
乗り換えさせる手は消費者の「価格選好」を利用すること。
わずかな金額の”錯覚”で、容易に私たちは術中にはめられる。
金額の違い――それは十中ハ九は錯覚にすぎないが、
あれこれ比較しては少しでも得するように、損せぬようにと考える。
しかし冷静に見れば、トリックはあっても実質は同じだろう。
キャリアはそれを承知で節目節目でキャンペーンを行い、一方で
“激変”はあまりにリスクが高いから「解約金縛り」の安全弁を手放さない。
3社が談合してこの料金体系を作ればカルテルだ。
だからあくまで”暗黙のすり合わせ”とも言わない。
機種代金を払ってあげる代わりに、
「これはあくまで特別な料金、私どもからのプレゼントであり、
だからこそあなたが約束を破れば罰があります」という。
なんというあざとい商法だろう!
■「解約金当店負担」の店があった!!
先日、県道を走っていたら「解約金当店負担」の店があった。
犠牲を払ってでも勝ちたい店がある。
けなげで涙ぐましいが、一方、私たちは知っていなければいけない。
それでも店は儲かるし、キャリアは笑い、メーカーが拍手することを。
私たちはいつまでこんなトリックを我慢しなければならないのだろうか。
いっそ監督官庁が「不当な取引慣行」と問題視してもらいところだが、
なんでもかんでもお役所任せもまた官僚をつけあがらせ、問題がある。
ではなにをすればいいのか。
みんなが声をあげるしかない。
キャリアに競争するようけしかけるのだ。
こんなに横並びで価格選好の強い業界だ、
だれかが掟(おきて)破りをすれば、先行者利得は膨大になる。
今の「特別料金」を通常料金にして解約金をやめさせよう。
「解約金当店負担」の店が出てくる時代だ、消費者は殺到する。
が、掟破りは現れない。
先行者利得はあっても2社が追随して、3社とも静穏を乱しただけで
この決断は高くつくことを知っているからだ。
■私たちが大手キャリアを追い詰めよう
ならば私たちが大手キャリアを追い詰めるしかない。
損してもやらざるを得ない状況をつくること。
1人で騒いでも何の影響もないだろう。
しかし100万人が騒げば、さすがに平気ではいられない。
ソーシャルメディアの時代である。
不可能だとは思わない。
1社で1兆円を超す営業利益は度を越している。
「何も変わらない」とあきらめて沈黙のヒツジでいるのはやめよう。
私の推定では昨年度、解約金を払ってキャリアを換えた人は
Softbankの場合、全ユーザーの1.27%にすぎなかった。
ものの見事に「解約金の壁」が効いている。
みんなが騒げば風向きは変わるのだ。
目を覚ましてくれないか。
■この記事を書いて14か月後、事態は動き始めてきました
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