きのうFacebookにこんなメッセージが届いた。
読みにくいので全文を掲載する。

Facebookのメッセージで届いたのはLINEへのお誘い。
なるほど、なるほど、これはちょっと新しい手口・・・・・
中島 レナ
こんな突然メッセして自分でも
どうすればいいのかわかんないですけど
秀樹さんがフェイスブックの友達かもに表示されてて
なんか仲良くなりたいって思っちゃったんです。初めましてなのに馴れ馴れしく
メッセしちゃってごめんなさい…。もし良かったらでいいので
私のLINEに連絡もらえませんか?chip-mintこれがIDです!
フェイスブックまだ慣れてないので
LINEの方が助かります!!
それでは…お願いしますね…?
笑
■サクラサイトへの誘いの手口
お察しの通り、サクラサイトの“業者”からの誘惑メッセージ。
※サクラサイトについては「国民生活センター」が詳しい。
FacebookからLINEに誘う、というのが新趣向らしい。
「LINE詐欺」はしばらく前から横行している。
こちらはLINEで誘惑して外部サイトに誘う。
今度のはFacebookユーザーをいったんLINEに誘い込んで、
そこからあれこれ理由を付けて、悪質サイトに誘う手口(と思われる)。
こんなアホみたいなやり方では、1000人に1人も引っ掛かるまいと思うのだが、
初めて見る“若い人”は胸キュンになってしまうかもしれない。
にしても、『64歳の俺に送ってくるとはコイツラ、ずさんにもほどがある』。
『昔のやつはもっとうまかった』と妙なことを思い出してしまった。
■現実に起きないことはFacebookでも起こらない
私のスパム“初体験”は「芸能マネジャー」と称する者からだった。
2011年頃の話、今回と同様に突然メッセージが舞い込んだ。
今回のは顔写真もなく、文面もおばか文体で、120%ウソだとわかる。
しかし3年前のは力が入っていた。
それはもうほれぼれするような“ふつうの文章”で、読み返したくらいだ。
(内容はタレントが会いたがっている、と今から考えれば“定番”だったが)
それで半信半疑、1回だけ「なぜ私ですか?」と返信した。
するともっともな理由を連ねて、新たな連絡方法を示してきた。
シッポが見えたので『やっぱり詐欺か』と以後、追跡を断念。
いやいや、下心があったのではありませんよ。
その後の展開を知りたかったが、1人で追うのはやはり怖くてやめた。

LINEでの交流を誘う女性の個人ページはご覧の通り。
もぬけのカラなのに男性2人が友達になっている。
気づいてくれていればいいのだけれど
■
現実では起こりえない話がソーシャルメディアでは起きる!
な―んてことはゼッタイニナイ。
それは誰しも分かっていることだと思うけど、人は一瞬そんな夢を見る。
自分は例外だと思ってしまうんだろうな。
他人事のように書いているが、私も紙一重だった。
■外部サイトに連れ出され600万円の被害も
さくらは
- ▼医師、弁護士、会社社長など年収高い系、
- ▼タレント、AV女優のロマン派、
- ▼ホストなどのイケメン、
- ▼遺産相続、税金対策でお金を上げる系、
- ▼障碍者を装った美男美女(人は何かをしてあげたくなる)、
- ▼内職あっ旋など仕事で釣る系、
- ▼陰陽師などの占い系――などなど多彩。
一見、共通点がなさそうだけど
「あったらいいな」と欲を誘っているのがミソ。
一度会話を始めたら「続き」を追いたくなるでしょ?
外部の高額サイトとはいっても、たかだか数万円の被害、
と今までは高をくくっていたが、あらためて調べて驚いた。
出典は「国民生活センター」のサイト(上記の※参照)。
100万円、200万円どころか600万円支払った例もあった。
「ポイント」を購入しないと先に進めない仕掛けでズブズブにされる。
悪徳社会への免疫をつくる“授業料”だとしても、取られ過ぎだ。
手口が雑だから1000人に1人も引っ掛からないと思うが、
高額をせしめられるわけだから、万人に1人でも業者たちにはおいしい。
元々はメールでしきりに使っていた手口だ。
大流行で「皆がやるから」と始めたLINEは若者も多くだましやすい。
その応用をFacebookでやろうというのだから太い根性だ。
なんといってもFacebookは個人情報の宝庫だ。
個人的な傾向を調べた上で“賢い”サクラを送り込まれたら、
うーん、被害は発生するかもしれない(ち密にられるとね)。
■Facebookは偽アカウントを野放し
日本のFacebookには、「実名の安心感」などないに等しい。
現実社会以上に欲深どもがかっ歩する粗雑なメディアになっている。
責任はフェイスブックジャパンにある。
彼らは何もしないし、なんの保証をする気もない。
だから哀しいけれど、対策は「自分で講じる」しかない。
思い出してほしい、
Facebookは現実の知り合いを深くつなげるためのツールだ。
見知らぬ人の誘いに乗ること自体が「想定外」だ。
なぜ会ったことも見たこともない人の友達申請に応えるのか。
(今度のメッセージはFacebook友達でさえない者からの誘いだ!)
応答する前になぜプロフィールページくらい見ないのか。
見れば一目で実体がないことに気がつく。
私はここまで、サクラ業者を「詐欺師」とは呼ばずに書いてきた。
詐欺師というほどの技術も周到さもない者たちだからだ。
「詐欺師」といってやるほどの価値もない。
■慣れてないのに「公開」設定、はヤバイ
そんな者たちにだまされるとしたら、だまされる人が悪い。
と、本気で思う。
実名で、自分をさらすメディアでやり取りしているのに、
悪人もいる、ということさえ思いつかないなんて、
想像力がなさすぎる。
慣れないうちは「公開」設定など使わないことだ。
「友達」に限定して使っていれば、
怪しいメッセージは直接には届かない。
(遭遇することもないわけだ)
もうひとこと言わせてほしい。
Facebookは自転車とは違う!
見よう見まねで乗りこなせるほど生やさしくない。
車を乗るときに免許証が義務付けられるように、
Facebookを使うなら本を1冊や2冊、読むべきだ。
さもなければ、今すぐにでも投稿設定を「友達」に絞る。
「公開」と「それ以外の設定」とでは、
天と地ほども違いがあることを知っていてほしい。
【関連動画】(YouTube コンパクトにまとめました)
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