前回は「ソーシャル性が働いている1」として、
Facebookの立ち話は路上で終わらない―と書いた。
情報は漏れ出て行くことがありますよ、不用意にしているとヤバイかもと、
どちらかと言えばFacebookの“リスク”を述べたのです。
きょうは「ソーシャル性が働いている2」として、
クチコミエンジンについての解説。
と、まったく別のことを言っているようだけど、実は原理は同じ。
友達があなたの投稿に「いいね!」やコメントをすると、
その友達の友達のニュースフィードにあなたの投稿が表示される。
「あなた―友達A―甲・乙・丙(Aの友達たち)というイメージだ。
友達Aを仲立ちにしてあなたと甲・乙・丙……がつながる。
「つながる」というのは少し大げさだが、
甲・乙・丙……はあなたの投稿を見ることができる状態にある。
甲・乙・丙……がいいね!すれば、さらにその向こう側に。
原理的にいえば“無限連鎖”といえなくもない。
(現実的にはそこまで広がることはないが)
ところで拡散の起点となっている「友達A」は、
こういうことを意識しているのだろうか。
99%それはないと思う。
Aは何も、甲・乙・丙にあなたの投稿を読ませたくて
いいね!、コメントするわけではない。
あなたに向けてのアクションが半自動的に
情報拡散という副次効果を生んでいるわけだ。
「拡散」はFacebookが勝手にやっている。
あなたも、Aも、その効果を“操作”できない。
もちろんFacebookはある「論理」に基づいてこの作業をやっているわけだが。
Facebookのクチコミ効果は、やや過大に語られている。
いずれ詳しくお話しするつもりだが、拡散効果はすぐに減衰する。
あなたに友達が100人いても、あなたが誰かの投稿にコメントした時、
「コメントしましたよ」と100人全員には伝わらない。
せいぜい「数人に」だと、僕は推測している。
そうでなければネズミ算で、
「100×100×100」わずか3段階で100万人に広がってしまう。
こんなパンデミック(強度な流行)は現実には起きない。
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