序章が終わって、いよいよ第1章に入っていく。第1章のタイトルは
「2つの個人ページ 難解なのはニュースフィード」
そのものズバリ、芸のないタイトルを付けてしまった。
でもこれは正解だったような気がする。
序章でこの本(VOL.1)の結論を、おおまかに述べている。
簡単にまとめておくと─―
▼ソーシャルメディアは各人が発信者であり、同時に受信者。
▼情報伝達の方式は「放送」ではなく「通信」に近い。
▼だから手紙やメールのようにやりとりは当事者以外には見えない!
▼はずだけれど、でも「見える」んだ。
▼見えるどころかFacebookがダダ漏れさせているようにさえ感じられる。
▼これが「クチコミ」といわれる拡散機能だ。
▼商売熱心な人にはうれしいが、知らずに使って困惑する人も多い。
Facebookを説明していて、まずこの点の説明が難しい。
なぜ説明が難しいというと、Facebookが実に巧みにシステムをつくっているからだ。
拡散は情報の受け手の行為によって生まれる。
受け手の行為とは「いいね!」や「コメントする」などだ。
この場合、発信者も受け手も意識的に拡散しているわけではない。
「いいな」と思うからいいね!やコメントする。
その行為によってその記事は次の友達につながれる。
意識しないで半自動的な情報のバトンタッチになっている。
Facebookからの「共感」へのごほうび、というわけだ。
ごほうびだから公平にやればいいのに……。
ところが、そこはFacebookが裁量する。
だから無限に拡散するようにはならない。
通常、クチコミ効果は「知れたもの」程度で終わる。
「Facebookには拡散効果がある」とはさんざんいわれるけれど、
その効果を満喫できている人はあまりいない。
さて、ここまでが結論の第一。
2番目には、なぜそうなるかを説明してきた。
▼主役は「ニュースフィード(NF)」!
(声を大にしていいたい。「主役はニュースフィードだ」と)
▼ニュースフィードの登場でFacebookは大きく変質した。
▼「変わった」のではなく「変質」、質が変わったんだ!!
▼Facebookの主役は従来は「友達」だったはずだ。
▼友達がウォールを訪問することで両者の関係性が強くなった。
▼それがNFができてからというもの、友達は自分のNFを中心に見るようになった。
▼友達の動向を知るならNFで事足りるからだ。
▼ところがここに落とし穴がある!!
▼Facebookは友達全員のコンテンツをあなたのNFに届けるわけではない、という。
▼Facebookは意識的に手抜きしている。
▼「近ごろ関係が薄くなったね」と判断すると、パッタリ配達をやめる。
▼適当に間引きする「配達人」なのだ。
▼でも誰もFacebookに文句をいわない。
▼そんなことが起きているなんて知らないから。
▼NF登場以来、主役は「友達」から「NF」に変わった。
新聞の「前文」のつもりで先に全体像をつかんでもらおうとしたのだが、
かえってFacebookを難しく感じさせてしまったかもしれない。
この点は、筆者の力不足だったと思う。
(だからこうしてあらためて解説しているんだけどね)
ただ、言い訳させてもらうと、Facebookはやはり複雑なソーシャルメディアだと思う。
構造も複雑、仕組みはさらに複雑。
例えば「ページ」はいくつあるのか。
個人ページが「ホーム」と「プロフ」の2つ。
さらにその上に
▽Facebookページ
▽グループ
▽リスト(自分専用のニュースフィード)
▽イベント
チェックすべきページがこれだけある!!
だからどの入門書もそれなりの厚みになる。
ページは厚いが、必要にして十分というところまでは書き込めていない。
商業本の悲しさで、そこまでページを割けないから。
Facebookの本質をなかなか伝えることができない。
「使えるようになればよいのであって、本質なんて関係ない」
とおっしゃる人は、手軽に見よう見まね、自己流にやればいい。
しかし“人生を変えるツール”にしたい人は、
我慢してこのブログを読み続けてほしい。
Facebookはそれに応えてくれるツールだ。
※きょうのページの解説、続きがある。
長くなりすぎるのでここでいったん切ります。
続きはあした。
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