★Facebookに”カネのにおいがする”広告が! ゴミか、宝か・・・・判断は個々人の嗅覚で

FBにカネのにおいがする広告が
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Facebook広告をどれほど信じていますか?
僕は玉石混淆だと思っています。
Facebookに載っている広告だから安心──、とはまったく思いません。
自分で判断するしかありません。

 

なぜこんなことを突然書いたかというと・・・・・
昨日、友人からメッセージが届いたからです。
「FBにこんな広告が・・・。化けの皮、剥がせますか?」

コワい広告

 

 

なるほどね、ニュースフィードに「金の蛇」とは。
”金粉”のにおいがぷんぷん。
早速、送ってくれたURLをクリック。

コワい広告を開いてみたら

 

「10億円をあげる」ときた。遺産相続人のお誘い。
友人はまともな人だからメールアドレスを書き込まず、私にメッセージをくれたわけだった。
迷惑半分、もう半分は、以前からFacebook上に現れるスパム行為のことを書いてきたので「おいしいネタをありがとう」でもあった。

 

これを見た当初は高をくくっていた。
迷惑メールで「何億円上げます」は何度も見ている。
古典的でさえある稚拙な手口だ。
だまされる人は99.999%いないと思えるくらい。
しかし今度のは全然違った。
メアド漁りのような姑息な狙いではないようだった。
もっと、はるかに緻密で計算されつくしている!

 

あと腐れが嫌なので、詐欺検証用に使っているGメールのアドレスで申し込んだ。
すると延々と下に伸びていく長大なランディングページが現れた。

クリックするとふんどしサイトが

ページのほんの一部である。
読んでも読んでも、終わらりにならない。
我慢の限界! やむなく「Ctrl+A」を使ってページを全文コピー。
A4のWordに貼り付けてみた。
152ページ! もちろん画像があるので余計にページを食われているという事情はあるにしても、字数5万7091字は多い!
同じことの繰り返しとはいえ、この根気には恐れ入った。
ネットビジネス業界では「ランディングページは長ければ長いほど効果がある」と言われてはいるのだが。それにしてもね。

 

『ああ、これは手練れ(てだれ)だ』
アフィリエイトやネットビジネスと言われるものにまったく興味がないので知らなかったが、右が「蝶乃舞(ちょうのまい)」、左の白い衣装の人が「パンダ渡辺雅典」という、この世界の”重鎮”であるらしい。

 

今回のストーリーはこうだ。
渡辺さんが肺がんステージ4(5年後の生存率4.1%)とかで、「残りの人生をかけて、自分が培ってきたもうける技術を何としてもこれまで成功できなかった人に遺したい」、そのためにこれまでもうけてきた10億円を継ぎ込んでシステムを造った、この奇跡のシステム普及に意気に感じた蝶乃さんが全力でお手伝いする──。

 

「10億円の遺産」とはこういう意味だったのである。
人工知能AIやインターネットテクノロジーを駆使してどこにもない、しかもSEO効果も高いすごい文章を泉のように生み出し、みんなでシェアし合う仕組みをつくって自動的にアクセスを呼び込む、その結果、勝手に月3000万円を稼いでしまうという空前絶後、とんでもないシステムを提供するという。
しかもあなたには何の知識もいらず、やるべきことはお金が流れ込む口座を登録するだけ。

 

こういった趣旨のことを5万7000字を費やして蝶乃さんは説くのである。
その割に具体的なことは何も言わない(これも定石らしい)。
真偽なにもつかめないので、やむなく検索。
まず「蝶乃舞」でググってみる。

蝶乃舞をググってみた

高嶋美里」に赤線を引いたのは蝶乃さんの別名だから。
この名前で蝶乃さんはFacebookもやっている(上のリンク)。

 

続いて「渡辺雅典」でググってみた。
こんな具合だ。
評価はみなさんの判断にお任せする。

「渡辺雅典」でググってみた

渡辺さんもFacebookをやっているのでリンクを張っておいた。
ついでにFacebookにはこんなサイトもあるので紹介しておく。
[告発]パンダ渡辺&蝶乃舞 肺がんを利用したプロモーションを許さない

 

ネットの書き込みをいくつか読んでいくと、ふたりはこれまでも、今回のストーリーが「Dreamsプロジェクト」というなら、「富の分配プロジェクト」「WE HAVE A DREM!プロジェクト」など同工異曲の仕組みを何度かリリースしてきたようだ。
その度に「高額塾」「高額商材」を批判する声がネットに書き込まれている。
また「初心者を食い物にして自分だけが超高額な収入を得ている」という批判も多い。

 

ただこれは、ありがちな批判でもある。
どんなに良いシステムも、使いこなせない人はいる。
問題はその比率とか、『だまされた』というレベルである。

私はふたりの塾を受講していない。
よって、批判も肯定もする立場ではない。
ただ、私は昔からこう考えている。
電話やネットでお金の話が出たら「ウソだ」と考える。
はなから信じない。おいしい話はないと思うし、そんな話がもしあったとしても、そういう話は無価値だと思っている。
だから私は「その世界では高名だ」とされる2人の名を、今回、調べてみるまで知らなかったのである。

 

だましているのかいないのか、そんなことは知らない。
「だまされた」と感じる人は多いみたいだが、同情しない。
私は蝶乃さんが書いたと思われる文章に根気強さや熟練の冴えは感じたが、ただの1行も信じていない。
が、この文章を読み、興奮し、希望を感じ、心酔する人が一定の確率で現れるだろうことは十分に推測できる。

 

でも私は、このストーリーは胴元と一部のお仲間たちだけが甘い汁を吸えるシステムだと思っている。
これは私の批判ではなく(何しろ実物を見ていないのだから)感じ方、もしくは先ほど書いた私の”信念”に基づいて、私には価値のないものであり、ゆえに人におすすめしないだけである。

 

最後にFacebookの広告について私見を述べたい。
この広告を載せてほしくなかった。
しかし載せてしまうであろうことは推測できる。
広告の中身については精査していないからだ。
私が元いた新聞社の広告部であったら、この広告は絶対に載せないだろう。
新聞という紙媒体は”金粉”のにおいを本能的に嫌う。
だから新聞本紙に「パチンコ」でさえ長い間、載せなかったくらいなのだから。
この点、各社のポリシーの問題である。

 

私たちは、Facebookの広告はごく弱い規制の元で掲載されるのであり、Facebookだから信用できるなどということはないことを知って広告を見た方がいい。
広告と言わず、Facebookの本流であるタイムラインでさえ”怪しい人物”たちの友達申請に日夜さらされているではないか。
Facebookはすてきな媒体ではあるが、ゴミみたいな所もある。
申し訳ないとは思うが、それがFacebookに対する私の評価である。

 

ジャーナリスト石川秀樹

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