★「友達の動向ならお任せを!」 友達受けを狙ったザッカーバーグ

Vol.1の10P友達の動向小
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Facebookは友達の輪を創りたがる。
いいね!やコメント、シェアから割り出して、“大切な人”の情報をせっせとあなたに届けてくれる。なぜそんな余計なことを?
創業者、ザッカーバーグ氏の思いがここにあるからだ。

Vol.1の10P友達の動向小
 
彼はハーバード大学の学生だった。
エリート集団。みな“何者か”であろうとしていた。
その中で彼はいまだ“人気者”というほどの存在にはなっていない。
コンピューターおたくと見られていた。
だからみんなに目にものを見せてやりたい。

 
学内ソーシャルメディアとしてFacebookは初期段階から人気を博した。
誰だって興味がある“異性の動向”が見られたからだ。
Facebookはただのネット上の“写真名鑑”かと思いきや、
誰かがプロフィールを書き換えると「友達」にお知らせが届いた。
関心をそそられ彼女(彼)のウォールに見に行く。

始めはその程度のものだったけれど、
ニュースフィードができてからは飛躍的に情報量が増えた。
しかも今度は「変更情報」ではなく、
友達の新しいコンテンツがそっくりそのまま自分のニュースフィードに届く。

 


『友達を夢中にさせたい』というザッカーバーグの野望!

ニュースフィードという新しいステージを使って実現した。
頼まれもしないのに友達の情報を各個に“配達”してやる、
ニュースフィードの発明はFacebookにとって大きな一歩となった。
サイトへの滞留時間が飛躍的に増え、ユーザー数も急伸した。
さらに3年後、「いいね!(Like)」という仕組みを造って人気は不動になっていく。

 
でも、明らかに「やり過ぎ」でしょう?
しかも“お届け”にザッカーバーグは格差を付けている!
全員に届けるんじゃない、交流が頻繁な友達
(つまり彼女や彼の動向を知りたがっている人)
にだけ情報を届ける。
興味の薄い人(やりとり頻度の少ない友達)は無視。
ソーシャルメディアとしては著しく公平性を欠いている。

 
しかしニュースフィードが登場した時、このことはまったく問題にならなかった。
「プライバシー侵害だ!」と、そっちの方は大いに批判されたんだけど。
侵害騒ぎが一段落すると、ニュースフィードは定着した。
ほとんどの人が「配達に格差があること」には気づいていない。
当時も、そして今もね。

 
だから放っておけば、つまり普通にFacebookを使っている限り、
自然に、自分を中心にして取り巻きというか、コミュニティができていく。
つくづくおもしろいなと思う、Facebookは。
破天荒な設計思想だ。

 
でもまじめな話、Facebookのこういう特徴は、知った上で使わないとヤバイ。
友達の投稿を届ける、届けないは、Facebookの一存だ。
そこにユーザーの意思や都合や希望は介在しない、一切考慮されない。
Facebookが自動的に計算して振り分けていくだけだ。

 
最近あの人の投稿が見られなくなった。
『嫌われちゃったのかな』なんて、努々(ゆめゆめ)思わないように!
それって、Facebookの仕業なのだから!! 

 

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ジャーナリスト石川秀樹>■■電本カリスマ.com

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