あなたはGmailを普通のメーラー(メールソフト)のように使えているだろうか。Gmailは他のメールと設計思想が違うので、ほかのメールをGmailと一緒には管理できないと思わっている人が多い、両方見ることは可能だ。Gmailをメーラーにして、ほかのメールを送受信しメールアドレスごとに自動振り分けする方法をご紹介する。
私がGmail(正確には「Gmailクライアント」という)を他のメーラーより優先して使っているのは、Gmailがサーバーを選ばず「恒久的なメールアドレス」として使えるからだ。またGmailでは滅多にスパムに遭遇しないのもうれしい。
ただしGmailと他のメーラーを別々に管理していると、つい他のメールを見るのが面倒になる。そこで今回、Gmailクライアントですべてのメールを扱えるように設定し直した。
■設定画面からメールを追加
◎まず送信から設定
▼Gmail上部右端の歯車アイコンからメニューを開始して[設定]をクリック。
▼上部のメニューから[アカウントとインポート]を選択。
中段に「名前:」の下に(Gmailを使用して他のメールアドレスからメールを送信します)とある。▼右横に[メールアドレスを追加]のリンクがあるのでクリック。
▼ポップアップしたページに、メールで使う「名前」とメールアドレスを書き込む。
▼「エイリアスとして扱います」にチェック(デフォルト通り)
▼入力したら[次のステップ]
この画面の設定が一番難しいかもしれない。
▼送信用の[SMTPサーバー設定]画面だ。
画面が開くとデフォルトで「パスワード」以外は書き込み済みとなっている。しかし私の場合は、すべての項目が“外れ”だった。サーバー名は似ても似つかないものだったし、ポート番号も違っていた。どのひとつが間違っていても認証エラーが出る。元のメーラーの設定をメモして、その通りに入力してほしい。※このメールの場合、「SSL」の項目にチェックを入れるとエラーになる。
▼入力が終わったら[アカウントを追加]
「設定」がうまくいっていった場合、この「確認画面」となる。
▼元のメーラーにGmailから確認メールが飛んでいるはずだ。
▼メールに書かれている9ケタの認証番号を書き込むか、メール内の所定のリンクをクリックするとこのメールアドレスを認証したことになる。
これでGmailから他のメールを発信できるようになる。
この時点ではまだ受信できない。発信のみだ(念のため)。
そこで次には「受信設定」を行わなければならない。
しかし今回は、単に他のメアドのメールをGmailクライアント内で送受信するのではなく、普通のメーラーのようにメールごとに「フォルダ」に自動振り分けされるようにしたい。
■「ラベル」がGmail独自の世界を創る
◎Gmailの「ラベル」と「フィルタ」とは何か
自動振り分けするときに使うのが「ラベルとフィルタ」という機能だ。
この説明をかいつまんでしておこう。
「ラベル」のイメージは以下のイラストを参照に―――
Gmailには各ユーザーが任意の「ラベル」を任意のメールに貼り付けることができる(1つのメールに複数のラベルが張られることもある)。
ラベルは「共通性あり」の目印みたいなものだ。「重要」「スター付き」はGmailが元から持っているラベルであり、ラベルは画面左側に(他のメーラーなら「フォルダ」が並ぶ位置に)表示される。あなたが特定のグループに「〇〇グループ」というラベルを造れば、「〇〇グループ」がGmailクライアントの左枠に表示される。
左側のラベルをクリックすると、ラベルを貼られたメールの一覧を見ることができる。
メールにラベルを付ける方法は、まずメールを開く。
▼メール上部の「付せんマーク」をクリック
▼メニューに左側の「ラベル」が表示される
▼対象のラベルがあれば選択。新規に創ることもできるし、ラベルが多いときは検索して見つけることもできる
>2ページに続く↓↓↓ <「メールの自動振り分け」は2ページで解説>
ここまで説明すると、普通のメーラーの「フォルダ」の代わりにGmailでは「ラベル」を使うという意味がなんとなく分かってきたのではないだろうか。
メールを「ラベル」ごとに自動的に振り分けるためには、<新着メールに一定のルールに基づいて自動的に特定の「ラベル」が貼られる>ようにすればよいことになる。一連のこのプロセスを「フィルタ」と呼ぶ。
今後の作業は、①フォルダを設定②受信設定③フィルタの設定――と「あと3つもあるの?うんざりだ」と思わないでいただきたい。「フィルタ」は②の過程でワンタッチでできるので、作業はすでに半分は終わっている。
■追加できるメールは5つまで
◎「ラベル」をつくる
▼Gmailでは何をやる場合も右側の歯車アイコンから[設定]をクリックする。
▼メニュー欄の「ラベル」を選択
▼[新しいラベル作成]は画面の中ほどにボタンがある
▼クリックすると以下の画面がポップアップ
さきほど送信設定した「j-ishikawa@denhon-charisma.com」はジャーナリストの肩書で使っているので、新しいラベルは「■ジャーナリスト/石川秀樹」とした。1行記述するだけである。
◎受信設定を行う
メールの受け皿としてのラベルができたので最後の仕上げ、「受信設定」を行う。
この設定も▼[歯車アイコン]→[設定]→[アカウントとインポート]から。入り口は先ほど「送信設定」を行ったすぐ下にある。
▼[POP3 を使用して他のアカウントのメッセージを確認:]がそれだ。
▼[自分の POP3 メール アカウントを追加]のリンクをクリック
ここで注目すべきは(注: アカウントをあと4個追加できます)とある点だ。
追加できるアカウント(メアド)は合計5つということになる。
POP3受信サーバーの設定画面。SMTPの場合と同様、デフォルトの記述はそのまま使えるとは限らない。元のメーラーの設定を要確認。
さて、記述が進むと[受信したメールにラベルを付ける]のチェック欄がある! チェックしメニュー欄から該当するラベルを選ぶと、「j-ishikawa@―」宛ての受信メールにはすべて自動的に「ジャーナリスト/石川秀樹」のラベルが付くことになる。
この機能こそがまさに「フィルタ」だ。
「フィルタ」と言うのは「仕訳ルール」のことだから、他にもフィルタの設定方法はあるが、今回はこのチェック一つで「フィルタ」が完成した。
Gmailクライアントに到着した「j-ishikawa@―」メールは「ジャーナリスト/石川秀樹」のラベルの元に集約されることになる。
[新しいメールを追加]ボタンを押せば作業は完了だ。
新着メールは「未読」なので、ラベルに追加されると太字で表示される。未読が3通あればラベル右横に「3」の字が入るので、新着メールがあることがわかる。仕分けを覚えたおかげで、メールの見落としが少なくなったような気がする。
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