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★Facebookのスパム娘が戦術転換、友達申請やめて「投稿」で”カモ”を釣る !!

 

Facebookの”スパム娘“を撃退するなんて簡単だ、
とつい先ごろまでは自信満々でこんな記事を書いていた。

★画像検索で一発撃退! Facebookの怪しい”女性”からの誘い

少しこの連中を甘く見すぎていたようだ(深く反省)。

 

ワルはワルなりに頭を使っているようで、だましの手口が”進化”している。
ひとことで言えば、「単独引っかけ形」から「一斉に投網型」に変わった。

 

今やこの連中、一般ユーザーになりきってFacebookに”定住”している!
「友達申請型」なら、それとわかるプロフィール写真(美人)で危ないとわかる。
ところが、個人ページや公開グループの投稿で日常を語られると警戒がきかない。
「友達」が何人もいいね!をし、コメントまで寄せているのだから。
これが”ワルの仕掛けの第一歩”だなんて、誰が思いいたるだろう。

 

■画像検索にヒットしないスパム娘

私がワルどもの変化に気がついたのは、恥かしながら、つい最近だ。
きっかけはこんな友達申請が舞い込んできたことだった。

ある日、こんな友達申請が。もう慣れっこ、Google画像検索にかければ……と思ったのだが(あえて誘いに乗り「友達」になったので表示は当時のものとは異なる)

 

真ん中の女性、いかにもの写真だろう?
『画像検索にかければすぐに正体がわかる』と思った。
ところが、予想が外れてしまった。検索結果はこんな感じ――――

「牧野優衣」と称するものを画像検索したがヒットせず

 

この画像、ネット上に(Facebook以外には)存在しないようなのだ。
<えっ? サクラじゃないのか!?>
肩透かしされたような気分になった。しかし納得がいかない。
だからあえて誘いに乗り「友達」になって”彼女”のウォールを見てみた。

 

「久しぶりに静岡に帰ってきました~!!!!!— 場所: 静岡駅
「実家満喫中なう♪」などの投稿が2、3あった。
スポットには「静岡駅」の写真が1枚だけある。
「共通の友達」はいない。(だまされている友達はいないようだ、よかった)

 

カバー写真をつくり、投稿もし、スポットも1つだけだが入れている。
他のずさんなサクラの”お誘い”より、少しはエネルギーを割いている。
『これ、ふつうの人なのかなぁ』一瞬、信じそうになった。
が、「グル―プ」タブに目を止めて、<スパム娘(?)だ>と確信した。
コレだ。

「牧野優衣」は投稿が少ないのにこんなにグループに参加していた

 

“彼女”が参加しているFacebookグループの一覧だ。
投稿はまったく少ないのに、出会い系や「友達つくろう」グループに多数参加。
グループで何を投稿しているのだろうと思い、検索してみた。
ところが・・・・時すでに遅し? どのグループでも「存在」しないのだ!
ひと稼ぎしてサッサと姿を消したのだろうか。

「牧野優衣」と称する者はすでにグループに存在しなかった

 

<2ページに続く⇒⇒⇒

 

■出会い系・友達つくろう系グループに棲息

「牧野優衣」に興味をもってさらにいくつかのグループのウォールを散策した。
<へぇー、今はこうなってるのか・・・・>と、ある意味、感嘆してしまった。
この連中――詐欺師、悪質商材屋、出会い系業者など――Facebookを研究している!
中には、自らグループ運営に乗り出し一般ユーザーを誘い込んでいる者がいる。
一方、いつものサクラを使い「ふつうのユーザー」として投稿させているのだ。
カモのいる釣り堀(Facebook)で釣り糸を垂れ、時に投網(誘いの投稿)を打つ。
今や「公開のグループで網を張る」戦術も取り入れているようなのだ。

 

「グループ」は出会い系・友達つくろう系で、その内実は玉石混淆。
上記写真のグループがすべて「悪質」というわけではないので紛らわしい。
しかしサクラサイトの運営者が管理しているグループも確実に存在する。
あるグループで今日、たまたまこんな投稿を見つけた。
コメントにご注目ください!!

この”女性”も何やらいろいろ取りざたされている者らしい

 

コメント氏の怒りはよくわかる。一般ユーザーの普通の投稿に混じってコレだ。
Facebookという公共の場でワルの手先たちが堂々とカモを誘っているなんて。
ちなみにこの画像も「Google画像検索」かけたがヒットしなかった。

 

写真がヒットしない理由は
①今までネットに使ったことのない写真を使った
②アカウントのプライバシー設定で「検索不可」にしている――といったところか。
こんなところにだけ悪知恵がはたらく・・・・、Facebookもナメられたものだ。

 

■サクラサイトに誘導よりさらに悪質

こういう者たちの狙いはなんだろう。コメント氏のリンクをたどった。
「秒刊SUNDAY」さんのサイトである。
ハニートラップに掛かると「架空請求」やあの手この手の詐欺メールが殺到とある。
事態は「サクラサイトに誘導」という生やさしいものではなくなっているみたいだ。

  • フィッシングサイトへの誘導
  • 有害サイトへの誘導リンクのばらまき
  • スパムアプリの送り付け
  • ウィルスの植え付け
  • そして最終目標はアカウント乗っ取り

 

こうした目的のために、ついこの間まではユーザー個々を狙って友達申請した。
しかし考えてみればFacebookは「友達」と交流するためのツールだ。
本来なら”顔見知り”が真の”友達”になるよう促すのが狙いだが、
日本では「友達」ほしさに面識がなくても平気で申請を承認する人が多い。
まして”美人”に、男性諸氏のガードは常に甘いという土壌。

 

しかもFacebookのアカウント管理はずさんそのもの。
タグ付けなどでFacebookの顔認証の精度には舌を巻くほどだが、
その能力を肝心かなめのプロフィール写真の認証には一向に使おうとしない。
事実上、メールアドレスさえ持っていれば「誰にでもなれる」という甘さだ。

 

だからどんなキャラもつくり放題、男を酔わせる「かわいい良い子」にもなれる。
“サクラ女性”の中にはタイムラインで100いいね!、200いいね!を得る者もいる。
当然、(今度は呼び掛けをしないでも)友達申請を受ける身分に。
たまに甘い声で誘えば「シンパが殺到」なんてことにもなる。

 

■メアドと携帯電話番号、友達タブに鍵を掛けろ!

実態を知りたくて、さらに”彼女たち”数人に友達申請をした。
すぐに承認された。

“怪しげな女性(?)”数人に友達申請すると、すぐに承認された

 

さて、どんなに危ない目を見るのかと待っていたが、何のアクションもない。
『おかしいな・・・・』思惑が外れた。
『用心された?』いや、それはないな、すぐに承認された。
しばらく考えていて、ようやくわかった。
私は「利用価値のない男」だった!

 

メールアドレスもケータイ電話の番号も「自分のみ」に設定。
友達の写真の公開範囲も「自分のみ」にしている。
私のウォールから盗み出せる個人情報はひとつもない。

 

これでわかるのは、やつらがほしいのはユーザー及び友達の個人情報だということ。
特に「メールアドレス」と「携帯電話の番号」(Facebookの個人認証に使われる)。

◆Facebookの怪しい女たちからの被害を防ぐ法

  • プライバシー設定でメアドと携帯電話番号を「自分のみ」に
  • ウォールの「友達タブ」の公開範囲を「自分のみ」に
  • アカウントのパスワードは他のサイトで使用しているものを使わない

以上、ワルたちの最終目標であるアカウント乗っ取りを防ぐ方法だ。

 

■あなたの用心で「カモの池」化を防いでほしい

Facebookはもっと楽しく使いたい。
友達を増やしたいと思うのもいいだろう。
しかし現実社会と同様、ワルいやつらはどこにでもいる。
Facebookでも同じだ、
実名主義だから安全、などということはない。

 

むしろ手口はどんどん巧妙化している。
こういう状況で無知でナイーブで人を信じやすい人は罪である。
「被害を防ぐ法」で2番目に「友達タブを非公開に」というのは、
自分が甘いために友達にまで被害を広げては申し訳ない、という意味だ。

 

 Facebookを楽しく使いたくても、状況がそれを許さない。
公開のグループは、グループ自体が詐欺のためのものさえある。
健全と思われるグループでも、投稿は玉石混淆でスパム娘もいる。
巧妙な友達の誘いには「用心のアンテナ」を立てよう。
その前に「被害を防ぐ法」を必ず実行してほしい。

 

あなたの用心深さでFacebookの「カモの池」化を救ってください!!!

 

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ジャーナリスト石川秀樹>■■電本カリスマ.com

石川 秀樹: