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★お客様の苦情は”会社の迷惑”?! 身構える企業にこそ「一言」いいたい

 

「日本の会社というやつは」というシリーズを書きたいくらい、あきれる事象が多々ある。
今度は静岡市内の路線バス「しずてつジャストライン」について―――

■「問い合わせ」は隅っこにありま~す!

抗議したかった内容は実は他愛ない話である。
路線バスの乱暴な運転について電話を、と思ったのだが、先日別件でこの静鉄グループにメールして、なしのつぶてになっていることを思い出した。それでもう一度、子細にホームページを点検したら、興味深い事実に気づいてしまった。なので、そのことを先に報告したい。
(「乱暴運転」についての詳細は文末に書く)。

 

しずてつジャストラインのホームページはこんな具合(途中を省略)

 

静鉄グループ、しずてつジャストラインのホームページは充実している。
上から下まで流すと長大な写真になるので途中(青線2本)を省略した。
私が注目したのは”お客様の声”が届きやすくなっているかどうかだ(そこに体質が現れる)。
予想通り、HPをくまなく探さなければ「問い合わせ先」が見つからなかった。
本当は「苦情受付先」を探したのだが、これはどこにもない。悪い予感がする。

 

「お問い合わせ先」をクリックしてみた。いきなりコレだ!

しずてつジャストラインの「問い合わせ先」を開くとこのページが出現する

 

<お役人でも(この会社の総務部に)天下っているのだろうか>と思ってしまった。
全文これ”用心深さ”のかたまり、イチャモンつけられたときの対処方針に充ちているのだが、中でも注目したのが(私が)赤線、赤枠を付け注意を喚起した部分だ。

 

☆☆ お問い合わせいただきました内容によりましては,お答えできない場合や電子メール以外の方法でご連絡させていただく場合がございます。

☆☆ なお,お客さまにお送りした電子メールの一部または全部を,転用,二次使用することは,固くお断りいたします。                   ※しずてつジャストラインホームページより抜粋

 

前の方の文章、一読して意味がよくわからなかった。「内容によっては回答できない」これは不快ではあるが、まあ、そういうケースもあるかな。しかし「メール以外の方法で連絡させてもらうこともある」とは? 電話でも掛けて寄こすのかしらん?! (だとすると少々めんどくさい・・・・)

 

釈然としないまま読み進めいるうち「転用、二次使用禁止」の文言にぶつかって、
「そうか!」と納得がいった。
<証拠を残したくないのか!! 変なクレーマーもいるご時世だからね>

<2ページに続く⇒⇒⇒

 

■会社からの「回答」転用はご法度?!

私はこんな文章を書いているけれど、クレーマーではない。
書いたって、1円の得にもならない。言ったところで”言いっぱなし””聞きっぱなし”に終わる公算が大であることも知っている。真摯に聴く耳をもっていれば「問い合わせ」がこんな片隅にあるはずがないし、ばかばかしいほどの防御の文章を載せる必要もないのだから。
それでも「苦情」を書こうというのは、昨日の運転に「危険」を感じたからだ。

 

話を元に戻す。
「おやおや」と思いながら最後まで読むとこのボタンだ(赤い矢印)。
「上記内容を同意しメールで問い合わせする」
ここで「おやおや」を通り越し「おいおい!」と言いたい気分になった。
上記内容に同意する気はさらさらないし、一の矢で効かなければ二の矢を打つ際に回答の文書(メール)を転用することは大いにありそうだ。
(この記事がそもそも転用、抜粋、二次使用をしている!)

 

断わっておくが、もし静鉄グループ総務部やしずてつジャストラインから「転用をやめよ」の連絡が入った場合は、そのてんまつも”続報”として書くつもりだ(だって、とても興味深い)。
しかし、たぶんこの会社は何のアクションもしてこないだろう。
冒頭に書いたように前回、別会社「しずてつストア」の従業員の接客態度についてメールしたとき、この会社は緘黙し、こちらが追い打ちをかけないのを幸い”やり過ごした”のだから。

 

やや飛躍するようだが、私の結論を言っておく。
静鉄グループが顧客からの「問い合わせ」欄をHPの最も目立たない位置に置き、「苦情窓口」については設ける素振りさえ見せないのは、「お客様からの苦情」を「迷惑な事象」と考えているからである。
客からの苦情は、真摯に聴く気があればビジネスのチャンスにつながることがたくさんある。
しかしこの会社はそれを「マイナスのエネルギー」と見ているようだ。

 

■もたもた運転にキレて割り込む路線バス

最後に「昨日の路線バスの運転手」について―――
私は2015年4月12日(日)午後5時半ころ、静岡市葵区の静岡浅間神社横をクルマで通っていた。店を探していたのでノロノロ運転で、直前に(往復4車線の)通りでUターンもしていたので「迷惑な車」であったことは間違いない。

 

そこに路線バスが後ろから接近。私はなおもゆっくり店を探していた。するとバスがぶつかるような勢いで近づき、追突直前に右にハンドルを切って追い越し車線に出、私を追い越したとたんに今度は左ハンドルを切って車の眼前に割り込んできた。
<ケンカ売ってんのか?!>と私も一瞬追いかけたいと思ったが、妻と長男と父を載せていたのでばかなことはやめた。考えてみれば、とんまな私の運転が悪い。
個人同士であれば、すぐにも謝ったと思う。現にバスにも手を上げた。

 

私も悪かったが、しかし相手は路線バス。乗客が載っているのである。
あの運転では、乗客は左右に極端に揺すられたはずだ。しかも乗客には予測不能。
怒りや感情に駆られてハンドルを左右させることは即致命的な事故につながりかねない。
最近、しずてつジャストラインでは運転手が、発車、停車、右折左折、すべての挙動についてマイクで説明をする。昨日はあの後、どう説明したのだろうか。

 

私の非は、バス運転手と、バスに乗り合わせたすべての人に深くおわびする。
その上でしずてつジャストラインには要望したい。
バス運行にかかわるすべての人に「私の苦情」を伝え、感情を激発させず冷静に運転することを徹底させてほしいと。なにしろあなたたちは乗客の命を、直接テクに預かっているのだから。

 

たったこれだけを言いたかったのだが、静鉄グループにはきつい言い方になった。
「苦情」は事業改善のチャンス、私はそのように思っているのでぜひお許し願いたい。

 

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ジャーナリスト石川秀樹>■■電本カリスマ.com

石川 秀樹: