★アルゴリズムを語ろう① | 素知らぬ顔で不公平を貫くFacebook!

アルゴリズム①
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このブログに新たに「アルゴリズム」というカテゴリーをつくった。
アルゴリズムはじゃじゃ馬のようなFacebookの”アクの強さ”の根本原理だ。最も重要テーマなのに、あまり触れられていない。
誰にもわかるように連続解説してみたい。

 

Facebookはクセ馬だと思う。
ユーザーみなが見ているニュースフィードだって、素直に友達の投稿を見せてくれない。誰かがいいね!した、コメントした、シェアを、タグ付けを、新しい写真を追加した、果ては誰かと誰かが友達になった。

 

「そんなこと、どうでもいい」と日本人ユーザーの多くは考えそうだ。
そんな友達のアクティビティなんかをていねいに表示するより、友達の投稿を見せてくれよ、と。
「だから日本人ってやつは」とザッカーバーグ氏は舌打ちするかもしれない。

 

■熱狂覚めて「Facebookなんか・・・・」なのか

日本でFacebookが注目されたのは2010年後半、それから2012、13年にくらいにかけてだろうか。「ビジネスに使える」といわれて大騒ぎになり、熱狂覚めて今は「Facebookなんて、クソだっ!」という人もいる。思うようにならなかったからだ。

 

情報拡散、クチコミの発生源とされた「いいね!」ひとつがわからない。
私の投稿には「いいね!」がちっとも集まらないのに、あの人には100いいね!、200いいね!
中には”いつも3000いいね!”なんて人もいる。
Facebookは人をえこひいきにしてないか?
不公平じゃないか! フェアじゃない!!

 

アルゴリズムの計り

ユーザーたち1人ひとりの重みを測るFacebookのアルゴリズム

 

情報を拡散したいばかりに「友達」集めに目の色を変える。
「商売に使うならFacebookページでなきゃだめだ」といわれてページを開設。そうなると今度はページのいいね!(ファン)集めに奔走だ。お願いしても「友達」にはスルーされ、広告を出しても薄い反応。評判になるのは大きな会社、有名人の戦略や成功事例ばかり。
『わたしと彼らの差があり過ぎる』と唇をかんでも、仲間と思っていた人たちでさえ「しょせんソーシャルメディアは個(孤)メディアだから」とつれない。

 

どんなに叫んでも、Facebookは説明しないし返事もしない。

 

■ニュースフィード出現でアルゴリズムに重み

こうした現象が起きる理由は「アルゴリズム」だ。
Facebookのニュースフィードへのコンテンツの表示はアルゴリズムが担っている。
もうお気づきだと思う、アルゴリズムの”仕業”は実に多岐にわたる。

 

見当外れの「友達かも」を表示するのもアルゴリズムだし、ユーザーを広告の”推薦人”にするのもアルゴリズム。あなたのタイムラインにある友達タブの「顔写真の並び順」もその影響だし、広告効果も”投稿自体の人気度”というアルゴリズムによって左右される。

 

アルゴリズムはユーザーごとに情報を最適化するための基幹の仕組みだ。
Facebookを使う醍醐味に密接に関係するアルゴリズム、いったいいつごろからあるのだろうか。
おそらくだが、2004年2月にザッカーバーグ氏が米ハーバード大学内で「ザ・フェイスブック」を立ち上げたとき、ごく原初の形であってもアルゴリズムの仕組みはあったに違いない。

 

それがなければFacebookは「学生たちの写真名鑑の”ネット版”」にすぎなくなってしまう。便利だが誰も驚きはしない。そんなのザッカーバーグらしくない! 彼はみんなを「すごい!」と言わせたいのだ。だからウォールに書き込みがあると、そのウォールの変化は友達に伝わるようにされていた。その仕組み自体にアルゴリズムを組み込んでいたか確証はないが、Facebook以前に2、3ザックが公表していたソフトウェアの特徴は”アルゴリズムによる選別”だった。

 

Facebookにアルゴリズムの原理が深く根付いたのは、2006年9月の「ニュースフィード実装」からである。
友達の投稿が、相手のウォールに行かなくても自分のニュースフィードで見られるようになった。それどころではない。「誰と誰が友達になりました」「Aが交際ステータスを『オープンな関係』に変えた」なんてことが次々入って来る。
「Facebookはストーカーみたい」「プライバシー侵害だ!」
アメリカでもさすがに大騒ぎになった。

 

■アルゴリズムを語らないFacebook

Facebookは素早く対応、数日後「プライバシー設定」をユーザー側である程度コントロール出来るようにした。この発表から間もなくして騒ぎは収まった。結局ユーザーは慣れた。慣れたどころか、結局は知りたい情報が居ながらに入ってくるのは(自分のプライバシーさえ自分でコントロールできるなら)歓迎だった。

 

もっとも、大騒ぎとなった割にユーザーは肝心なことを見落としている。
情報は等しく友達すべてに行き渡るわけではない、というところだ。
“必要な人に(あるいは切望している人に)必要な情報が届けられていた”のだ。
決めるのはあなたでも私でもなく、Facebookのアルゴリズムだったのだが。
みんな知らなかったし、Facebookもあえて教えることはなかった。

 

今も、多くのユーザーはアルゴリズムなんて知らない。
聞いたことがあっても、興味を持たない。
FacebookはFacebookで、<アルゴリズムなんて重要じゃない>といった顔をして押し黙っている。

 

アルゴリズムを説明しないFacebookヘルプ

アルゴリズムの内容を「ニュースフィード」の説明の一部に使うFacebook

 

2012年ころに私は「Facebookはアルゴリズムをどのように説明しているのだろう」と思い、Facebookヘルプ内で<アルゴリズム>と検索してみた。ヒットしたのはこの文章だけだった。

 

ニュースフィードのアルゴリズムは、コメントの数、記事を投稿した人、投稿の種類(写真、動画、近況アップデートなど)を含む複数の要素を利用してハイライトを決定します。
ニュースフィードに見たい記事が表示されていないと思われる場合、または見たくない記事が表示されていると思われる場合は、別のニュースフィードの管理方法を使用して設定を調整してください。

 

そして今回、この記事を書くためもう1度ヘルプを探してみた。
すると<アルゴリズム>という言葉はどこにも引っ掛からないのである。
あきらめきれず、上の文章を2つに切って文章ごと検索してようやく、似たような文章を見つけた。

 

ニュースフィードに表示される記事は、Facebookでのつながりとアクティビティの影響を受けます。これにより、最も多く交流している友達からの興味のある記事がより多く表示されます。投稿へのコメントと「いいね!」の数と記事の種類(写真、動画、近況アップデート)に応じて、ニュースフィードに表示される可能性が高くなります。
ニュースフィールドに見たい記事が表示されていないと思われる場合、または見たくない記事が表示されていると思われる場合は、設定を調整できます。

 

説明は懇切丁寧になったが、「アルゴリズム」の言葉は消えた!!
これほど重要な言葉なのに、Facebookは断固として使わないと決めたみたいだ。

※何回か「アルゴリズム」について連載する予定です。

 

 

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ジャーナリスト石川秀樹>■■電本カリスマ.com

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