★「いいね!」に最高の仕事をさせる法 クチコミを起こす原理をやさしく解説!

いいね!の仕事
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Facebookを使っていて「いいね!」のことを知らない人はまずいない。
でも断言してもいい、「知っているつもり」が大多数ではないか。
かく言う私も「本当に知っている?」と問われたら、「うーん」と考え込む。
<自分の知識は本当に正しいのだろうか>と。

 

■「いいね!」は投稿を拡散する機能をもつ

Facebookは何も説明しないし、入門書の類も「原理」については説明しない。
いいね!の原理、まず大前提を箇条書きしておこう。

  1. いいね!はただの「投稿への評価」ではなく、Facebookにおいてはいいね!した投稿を拡散する機能をもつ。
  2. つまり「次の友達」にその投稿を引き渡すバトンの役割を果たす。
  3. 引き渡す場所は友達のニュースフィード。
  4. リレーは1回(次の友達)だけで終わらず、友達がいいね!をすれば「友達の友達」にまで広がっていく。
  5. ただし「いいね!効果」は私たちが漠然と考えているほど強力なものではなく、いいね!した投稿が友達全員に広がるわけではない。
  6. 投稿の広がり方は「あなたの設定(プライバシー設定の「今後の投稿の共有範囲」)に従う。

    以上、順に説明していきたい。 

 

■でも「いいね!効果」はすぐに減衰する!

あなたがニュースフィードで友達にいいね!するとどうなるか――
私のケースで説明しよう(下の写真)。

いいね!の原理

「いいね!の原理その1」は記事の友達への拡散を手助けする、だ

私の友達のKさんが「私の友達ではないY氏」の投稿にいいね!した。
※私はその瞬間、Kさんの行為をまったく知らない。しかし→
<Kさんが「いいね!」しました>と、その投稿ごと私のニュースフィードに飛び込んできた!
ご丁寧にも、その投稿には私にX氏と友達になるよう促す「ボタン」まで付いている。
※Facebook友達がたくさんいる人は、この表示を見かけないはずだ。
友達が何十人かいる人は「友達」の投稿が紹介されるので、このボタンは表示されない。

 

いいね!効果1

「いいね!の原理その1」は記事の友達への拡散を手助けする、だ

 

箇条書きした「1、2、3」の意味を説明したのが上のイラストだ。
K氏が自分のニュースフィードでX氏の投稿にいいね!した。
私はそのことをつゆ知らないが、自分のニュースフィードでX氏の投稿に遭遇する。説明上書き込んだ青い矢印は、私のニュースフィードだけに向いているわけではない。K氏の他の友達のニュースフィードにも向かっている。

 

次に、私がK氏の投稿にいいね!すると、私のニュースフィードからも矢印が出る。
それが「箇条書き4」の意味である(下の図)。

 

いいね!効果2

何気なくするする「いいね!」はその投稿を拡散する効果がある

 

しかし今回、私はあえて青い矢印の数を減らして表現した。
それが「箇条書き5」の意味である。
いいね!の効果は友達全員には及ばない。
及ばないどころか、たちどころに減衰していく、と言った方がいいだろう。
例えばあなたに100人の友達がいたとして、いいね!効果が及ぶのは20人かもしれないし、たった5人かもしれない。
それを決めるのはFacebookのアルゴリズムだ。

 

Facebookはアルゴリズムを公開していないので、不明な点が多い。しかし「交流頻度が高い友達が優先される」のは確かなようだ。だからあなたが誰かの投稿にいいね!をすれば、あなたとふだん頻繁にやりとりをしている友達のニュースフィードには表示される可能性が高い。

 

いいね!を得ることで発生する効果は、投稿にコメントされた場合も同様に働く。

 

ここまでのポイントは

  • 「いいね!」は投稿の拡散を後押しする機能であること。
  • その後押しは友達全員には及ばず、特定の人に向けリレーされるということ。
  • その”不公平なリレー”を決めているのがFacebookのアルゴリズムだ――。

     

■投稿の人気が高いほど「いいね!効果」は大きい

さて、そこまで分かった上で次の質問をしたい。
あなたはニュースフィードで、記事冒頭の写真のような投稿を見たことがありますか?
多くの人が「ない」と答えると思うのだが、どうだろう。
事実私は、ニュースフィードで見たことがない(研究しているうちに”発見”した)。

 

では「いいね!効果」なんてぜんぜん発動されていないのか?
そんなことはない! 
いいね!効果による投稿拡散は、大多数のケースで、誰がいいね!したなどの情報を
入れずに
投稿そのものを友達のニュースフィードに表示することで実現している。

 

考えてみれば、これは当然だ。
友達が少ない場合は、友達Aがいいね!したことは意味があるかもしれないが、
友達が100人、200人になったときに「誰がいいね!」したは大きな意味をもたない。
Facebookの事情からしても、友達が多くなればこの方式は「複雑すぎる」ことになる。
それよりもFacebookは「投稿の価値」に重きを置いてコントロールを始める。

 

「投稿の価値」とは何か?
Facebookは「人気」を”価値の尺度”にしているようだ。
「人気」とは、その投稿の読まれ方のこと。
つまりいいね!やコメントの数、シェアされる数、そしてタグ付けなど。
短時間に多くの友達にたくさんのアクションを喚起する投稿、それが”人気”だ。

 

Facebookはこれらの要素をアルゴリズムに組み込んで、
友達のニュースフィードに表示させる規模を決めている、と推測されている。
いいね!」は要素の中でも格別に存在感のある要素だ。

 

■友達との交流すれば「いいね!効果」が上がる

◆いいね!効果を左右する要素

  1. 友達の側の環境
  2. 友達との交流頻度
  3. 投稿自体の人気
  4. いいね!する側の「今後の投稿の共有範囲」の設定

 

ここまでの要点と、最後の課題を枠内にまとめた。
「1.友達の側の環境」とは、主に友達数のことだ。
友達数が少ない場合、友達の一挙手一投足がニュースフィードに反映される。
友達が誰かの投稿にいいね!すると、うるさいくらいに”報告”がやってくる。
友達が増えてくると、友達の行動報告は次第に薄まっていく。

 

「2.交流頻度」はFacebookのアルゴリズムが常に気にしている要素だ。
友達がかなり増えてきても、特定の友達の動向が頻繁に舞い込む。
Facebookの特徴がもっとも顕著に表れる場面だ。

 

「3.投稿自体の人気」はいま説明した通り。
多くの友達のアクションを生んだ投稿は、ふだんあまりやりとりしていない友達のニュースフィードにも出現する可能性が高くなる。

 

 ■投稿の共有範囲を「友達」にした方が有利

「4.設定」についてはまだ説明していない。
話が複雑になるので、最後に回した。

 

どこまで拡散していくかは投稿の「プライバシー設定」による。
最初の項目「今後の投稿の共有範囲」でユーザー自身が決めることができる。

いいね!効果の波及範囲

「いいね!効果の波及範囲」は投稿の共有範囲によって左右される

 

 

私の投稿に友達のAがいいね!をした、という条件。
茶色の円の「A、b、d、3」が私の友達だ。他は非友達。
私の投稿は「いいね!」されることででこまで広がるのか。
※「いいね!」をもらうとその友達のニュースフィードに表示されるという前提。

 

私の投稿の共有範囲が「公開」なら、甲にまで届く。
と言うよりも、「公開」なら理論上はFacebookユーザーの誰にでも届き得る。
(実際にはいいね!効果はすぐに減衰するから無限には拡散しない)
それどころか外部からの検索にも「公開」されているから〈初期設定値〉、
広がりを持つ一方、「世界からは丸見え」という点に注意を払う必要がある。

 

一方、共有範囲が「友達」なら、制限付きの“リレー”になる。
友達の「b、d、3」がいいね!してくれても茶色の円以上には広がらない。
私が「投稿の共有範囲」を「友達」までにしているからだ。
(”思わぬ漏えい”を防ぎたい人はこの設定がおすすめだ)

共有範囲を「友達の友達」までとすると、連鎖はかなり大がかりとなる。
私と友達関係にない「a、c、eや1、2、4」にまで広がるわけだ。

 

■いいね!を熟知したら「友達の友達」にまで広げよう

たくさんの投稿拡散を得たいなら「公開」の方が効果的だろうか。
一概に「そうだ」とはいえない、というのが体験的に得た私の答だ。
共有範囲を「友達」にしている人でもたくさんの「いいね!」を得る人がいるし、
実際に私がある時期「公開」から「友達」に切り替えたときの「いいね!」数も、「公開」のときとほとんど変わらなかった。

 

その体験から私が得た結論は
「いいね!効果は減衰する。それも急激に!」
「友達」よりも向こうに伝わっていく投稿は人気の高い投稿で、
さらに圧倒的な支持を得る投稿でない限りパンデミック的な大拡散は起きない。

 

たまたまの大拡散は誰にでも起きるのかもしれない。
でもその確率はあまり高くはない。
やみくもに「公開」設定にするより、「友達」の間で根を張るような交流をする方が確実に信頼を得ることができる。信頼関係があればいいね!のリレーもスムースに行く。結果的には「友達」に限定した方が投稿はかえって広がる。
そして十分に浸透したところで「友達の友達」にまで広げる。
これがもっとも効率よく、かつ安全な投稿拡散法だ。

 

一方で、「Facebookは誰に見られているかわからないからコワい」という人がいる。
それなのに投稿の共有範囲が「公開」、なんて場合も多い!
“漏えい事件”はぬれ衣というべきだろう。
犯人はFacebookではない。
実名制のソーシャルメディアを無知なまま使う人の方に”罪”がある。

 

どちらにしてもスキだらけでFacebookを使ったらFacebookがかわいそうだ。
せめて「いいね!」の基礎・基本を押さえてから評価をしてほしい。

 

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ジャーナリスト石川秀樹>■■電本カリスマ.com

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