★ダダ漏れFacebookには自分でカギを! 大切な人を守りましょう!

Facebook個人ページの新しいカバー写真
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プライバシー設定(共有範囲設定)の続きです。
前回私は、日本のFacebookのアカウント管理が今のままなら、プロフィール写真を載せない選択はやむを得ない、と断言しました。きょうはプロフ写真以外の基本情報の設定について考えてみます。

 

■家族を守るため、カバー写真を変えた

最近、Facebook個人ページのカバー写真を変えました。
以前の写真は、家族全員がそろった伊豆旅行をしたときのもの。
娘からはすぐに「抗議のメッセージ」が届きました。
「勝手にわたしを載せないでよ」と。

 

前回書いた通り、彼女はプロフィール写真に顔を出していません。
Facebookの投稿も秘密のグループ「石川ファミリー」にだけ。
一般的な投稿は一切しないし、「基本データ」も空っぽです。
そんな人だから、無防備に掲載されるのはイヤだったのでしょう。

 

Facebook個人ページの新しいカバー写真

Facebook個人ページの新しいカバー写真。変哲もないものに変えた

 

娘からの批判を無視して、長い間家族の写真をカバー写真として使い続けてきました。
「家族を大切に思う」自分の信条がよく伝わると思ったし、『写真を載せたくらいで実害なんて起きるものか』とも思っていたからです。しかし今回、実際に「プライバシー設定」の原稿を書いていて、娘の「なんとなくコワい、うす気味悪い」という感覚がわかってきました。

 

カバー写真はプロフィール写真と同様、「公開」設定です。
誰々には見せ、誰々からは隠す、なんてことはできません。
世界中の誰でも、見ようと思えば見られる状態にあるわけです。

 

■2009年、Facebookは個人情報を閲覧自由にした

私はFacebookが好きですし、有用性を高く評価しています。
だから「Facebookのコワさ」「恐ろしさ」をことさら強調する気はありません。
しかしFacebookも創業当時のポリシーを少しずつ変えてきています。
だとすると利用する側も対処法を変えていく必要がある、と思うのです。

 

2004年の登場から2009年までは、Facebookの個人プロフィールを見られるのは「友達」だけでした。
しかし2009年にFacebookはその基本設定を「公開」に変えました。
以後は、Facebookを登録している人なら誰でも、他人の個人情報を自由に閲覧できるようになったのです。

 

プロフィール写真はFacebook登場の瞬間から「公開」です。
「Face(顔)-book(名簿)」ですから写真がなければ意味がない。
スタート当時、Facebookはハーバード大学という閉ざされた空間内にあり、個人はメールアドレスによってすべて特定されていたから、写真を「公開」してもなんの問題もありませんでした。

 

でも、今は違う。
誰にとっても「Facebookユーザー」は友達以外が大半のはずです。
カバー写真もプロフ写真も、不特定多数にさらしている。
「それが何か?」というほど無頓着では困ります。

 

■ユル~い基準が「なりすまし天国」を生んでいる!

今、Facebookで横行しているのはなりすましです!
前回の記でわざわざ私がやって見せたように、
Facebookのアカウントはメールアドレスさえあれば簡単に作れてしまいます。
これが何を意味しているか―――下の写真をご覧ください。

「新城あんな」がズラリ

「新城あんな」は200以上の顔を持つスパムアカウント。Facebookはいまだに野放し!

 

見覚えのある人もいるかと思います。
Facebook内に200以上の“顔”をもつ「新城あんな」!
無論ニセモノ、個人情報狙いのスパムアカウントです。
一目瞭然でしょ?!
Face-bookなのにFacebookには「顔認証」機能さえないことが!!

 

新規アカウント登録に求められるのはメールアドレスとパスワードだけ。
(事実上、メアドさえあればアカウントはつくりたい放題)
だからあなたのプロフ写真を使えば「なりすまし」自由自在です。
あなたのタイムラインを少し研究して交流関係をつかめば、
あなたのふりをして友達に悪さをしだますことは至極簡単。

 

なりすます理由は、嫌がらせの場合もあるし、
友達の個人情報狙い、詐欺をはたらくためといろいろでしょうが、
悪意ある者があなたになりすまそうとしたら防ぎようはありません。
こまめに「自分」を検索して(「名前」+「Facebook」で検索)
早期発見に努め、友達に知らせるとともにFacebookに報告する。
ユーザーにできることはそれくらいです。

 

■アカウント乗っ取りさえ簡単だ!

もっと悪質なのはアカウント乗っ取りです。
必要なのはあなたのメアドとパスワードだけ。

 

「パスワードが盗まれるわけがない」ですって?
そう言い切れるでしょうか。
あなたの投稿にはヒントが満ちあふれています。
もしかしたら「基本データ」で答えを教えているかもしれません。
生年月日、家族の名前、電話番号、住所・・・・。
“プロ”にかかればパスワードを当てるなんてお茶の子さいさい。

 

アカウント乗っ取りでFacebookはポロッとこんなことを書いています。
(2011年10月のオフィシャルブログ)
<ログインが10億あるうち不正アクセスは0.06%(1日当たり)>
Facebookは「こんなに少ない」と言いたくて書いたのでしょうが、
1日当たり60万件もあるのかァー、と私は思いました。

 

Facebookのパスワードを他サイトでも使い回していませんか?
楽天やAmazon、その他の電子決済サイト・・・・。
コワくなりませんか? コワいと思ってください!!
投稿はフル公開の私でも、
「基本データ」にはきっちりカギを掛けています。

 

石川秀樹の基本データ

Facebook個人ページの私の「基本データ」。みなさんが見たらこのようには見えないはずだ

 

■大切なプライバシーにはカギを掛けましょう

「カギを掛ける」とは、プライバシー設定を「自分のみ」にすること。
他のユーザーが私のページを見てもカギを掛けた部分は見えません。

 

私の基本データ(友達が見た場合)

私の基本データです。上の写真と見え方が違うはず。友達からはカギを掛けた個所は見えません

 

下の写真も私の「基本データ」ですが、友達が見たときの状態です。
「職歴と学歴」「仕事上のスキル」は公開だからそのまま見えます。
(「出身高校」は「自分のみ」に設定。だから見えません)
「交際関係」「家族」についてはカギを掛けました。
だから下の写真にはまったく反映されないのです(代わりに公開情報である「Facebookページ」が表示されています)。
「住んだことのある場所」は今のところ公開。

 

その下にある「基本情報」と連絡先情報が重要です。
1つひとつの情報に共有範囲の設定ができるのです。
カーソルを右隅に持っていくと「編集」という文字が浮き出てきます。
ちなみに編集で選べるプライバシー設定(共有範囲)は
▼公開▼友達▼知り合い以外の友達▼自分のみ▼カスタム
または、自分でリストをつくってあればその▼リスト、も選べます。

 

「誕生日」「誕生年」にはカギを掛けました。
「性別」「血液型」「恋愛対象」「言語・宗教・政治観」などは
私にとっては無用な情報なので公開(人によっては重要な場合もある)。

 

「連絡先情報」はきわめて微妙ですね、ご注意ください。
携帯電話は公開ですが、職場の電話は「親しい友達」に限定。
そして自宅の電話番号はもともと書き込みしませんでした。
「住所」については「自分のみ」にし、「最寄り駅」も同様。
「スクリーンネーム」にもカギを掛け、
いつも使っているメアドは記述しないでFacebookのメアドを公開です。

 

写真では見えませんが、この下には「ライフイベント」を書き込めます。
これも各項目ごとに共有範囲の設定をすることになっています。
バカ正直に書く人は少ないと思いますが、公開範囲はよく考えて判断を!

 

■Facebookよ、個人のアカウントを守れ!

もっとも重要なことが最後になってしまいました。
私の公開基準(共有範囲の決め方)は以下の4点です。

  1. 妻や家族を守る
  2. 自分の身を守る
  3. パスワードを連想しやすい情報は見せない
  4. 友達の個人情報を守る

①②のために家族の写真は外したりカギを掛けました。
自宅住所や電話番号は明かさない。
アカウント乗っ取りにつながりやすい生年月日やメアドは載せない。
Facebookごときで親しい人たちを危険にさらす気は、毛頭ありません。

 

余計なひと言をいったのは、
「公開だ!」「透明化だ!」と個人の情報開示を至上命題というなら、
Facebookよ、お前こそ個人のアカウントをきちんと守れ!!

と、強く訴えたいからなのです。

 

「④友達の個人情報を守る」については次回、説明します。

  1. 私は信頼できるアプリしか使わない
  2. Facebookの「友達」タブにはカギを掛けている

 ――今は、このことだけお伝えしておきます。

 

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 ジャーナリスト石川秀樹>■■電本カリスマ.com

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1 個のコメント

  • Facebookは個人のものなので、家族といえども他の人の写真を載せること自体そもそもするべきではなかったと思います。ましてやカバー写真ならなおさらですよ。どうしても載せるなら、ご家族一人一人に了解を得るべきだったと思います。また、プロフィールに自分の写真を載せるのは必須だと思います。私自身は写真のないFacebookは薄気味悪くて承認する気持ちになれません。自分の写真を載せるのがいやなら、ツイッターやinstagramをなさったらいいと思います。意にそぐわないFacebookをご自分の顔を隠してまでやる必要はないと思いますよ。