「今はなんでもかんでも、いじめに結びついちゃうのね」
朝刊を読みながら、妻がポツリと言った。
「なんのこと?」と聞いたら、LINEのことだった。
ささいな人との行き違い、ちょっとした気の利かなさ、
そんなことさえがやり玉に上がってしまう。
「うざい」と言う方を大人の私は「うざい奴め」と思うが、
今の小中高校に生きるのは命がけだなぁ、とため息が出る。
それでLINEアプリをあらためて開いてみた。
そういう目で見ると、いくつか気づくことがある。
例えば「ブロック」だ。
驚くほどお手軽!
「トーク」からブロックしたい「友だち」を選ぶ。
今回は“スパム友だち”の「愛花」を選択。
次の画面の中央に「ブロック」があるからそれをクリック。
これで“彼女”はブロックされた。
実は右端の画面に移る前にLINEらしい「親切設定」がある。
友だちではない全てのユーザーからのメッセージ受信を拒否する設定。
スパムが横行し詐欺に誘導している昨今、よく考えられた設定だ。
と、最初は感心した。
でも、ちょっと待って!
本当に未知の者からのメッセージはすべてゴミ、あだなすものか?
考え方はいろいろあると思う。
友だちと安全に交流したい人は迷わずクリックするかもしれない。
Facebookを使っている私はちゅうちょした。
経験上、未知の人のメッセージも多くは有益だったからだ。
結局この設定はスルーすることにした。
ブロックに至るまでの一連の流れを「LINEらしいな」と思った。
友だち以外はピシャッと閉ざす設定まである。
友だち第一主義、お仲間と群れるためのアプリ。
徹底している。
だからここからはじき出されたら、少年たちはつらいだろうな。
事実、いじめのひとつとして「外し」が頻発している。
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